アンティークを肴に集う会@プティ・セナクル

アンティークを軸に様々なカルチャーイベントやレクチャーを企画・運営している「プティ・セナクル」という名のサロンが東京世田谷経堂にあります。私はこちらで長年講師としてお世話になっていますが、このGWのイベントに、ちょっとしたご依頼を受けました。

主宰の石澤季里さんは、女性誌に記事を書くライターという顔を持ちながら、もうかれこれ17年このサロンを維持していますが、毎回斬新なアイディアと企画で、生徒さんのみならず講師の面々も驚かせてくださいます。毎年恒例の「カフェ・ド・セナクル&マーケット」は、今年は暑い8月を避けて、このGWに開催されるとのこと。その中で、「アンティークを肴に集う会」と称して、普段アンティークについてレクチャーをしている講師陣から、思い入れのあるアンティークを数点借り出し、そのエピソードとともに講師の自慢のコレクションを一堂に集めて、鑑賞・品評しようではないか、という試みのようです。

 

 

私が出展したのは、スターリングシルバーのカードケースと、アールデコヴァーズの2点。シルバーのカードケースは、ブリュッセルのサブロン広場で偶然見つけて購入しました。入るものと言ったら小さな写真か紙片ぐらいの手のひらサイズの可愛らしいオブジェ。それでも、ケースの蓋に書かれたメッセージを読むと、確かにこれは、一緒にロンドンやプラハを旅行した二人のうち一人が相手に、その楽しい旅の思い出に贈ったことがわかります。名前からすると贈った人が男性で贈られた人が女性、それは恋人だったのか夫婦だったのか、はたまた親子か兄妹かはわかりません。ですが、こんな小さな贈り物が、時を経て海を渡り今ここ日本にある、ということが感慨深いです。似たようなシルバーケースは他にいくらでもありますし、特に珍しい一品という訳ではないですが、蓋の裏に彫られたメッセージがこのケースを唯一無二のオブジェにしています。
ちなみに私はショップでジュエリーをディスプレイするのに使っています。

  

もう一つの展示品、アールデコヴァーズは、見ての通り、ラリックを彷彿とさせる様式化された大胆な花のモチーフが特徴、素材はセミクリスタルです。デザイナーは、Charles Catteau シャルル・カトーというフランス人で、アールデコ期に活躍し、Royal Boch – Keramis社によりベルギーに招聘され、以後同社のためにたくさんのデザインを提供しました。特に動物をモチーフにしたアースウェアの花瓶が代表作として有名です。画像右の作品は、1925年のパリ国際装飾美術展覧会で金賞を獲得し、現在はベルギーのMusée du Cinquantenaireに保管されています。画像左、今回出展した比較的安価なセミクリスタルヴァーズのシリーズもなかなか人気があったようで、ベルギーでは熱心なコレクターが存在します。こちらのヴァーズは、ベルギー、アントワープの骨董店で見つけました。光に透けると花弁がより立体的に浮き上がり、身近に置いて楽しめる装飾品として秀逸です。

◎ 「アンティークを肴に集う会」をメインにカフェ・ドゥ・セナクルはこのGW中5/2-5/4まで開催されています。

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